うつ病を再発させないために
うつ病の患者さんの多くにおいて、病状が強く出る急性期は平均3~4ヵ月とされています(※1)。その後、症状が安定する回復期に入りますが、この時期にうつ病が悪化したり、いったんよくなったと思っても再発しやすいことが様々な研究からわかっています。
いったん症状が安定しても、自己判断でくすりの量を減らしたり、通院をやめたりするのは危険です。原則としてこれまでと変わらず、抗うつ薬を服用しつづけることでうつ病の再発を防げるとされています。
抗うつ薬の中でも三環系と呼ばれるくすりが中心に用いられていた時代には、効果は強いものの副 作用が強くあらわれる場合もあるため、継続して服用することに困難を感じる患者さんもいました(※1)。しかし現在では、比較的副作用の少ない SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と呼ばれるくすりが開発され、服用しつづける ことが可能となってきています。
その後、様子をみながらくすりの量を減らしたり中止したりするか、更に長期にわたって再発を予 防するために薬物療法を続けるか、医師が判断を行います。うつ病の治療はこうした長期のスパンで考えられているため、途中で勝手に休薬をするとせっかくの 効果もムダになってしまいかねません。
うつ病の患者さんの多くは、いったん症状がよくなっても再発するケースが多く、2~3年以内に50~80%が再発するという報告も あります。再発を防止するためには、医師から処方されたくすりを服用しつづけるとともに、再発のサインをキャッチし、医師に相談することが重要です。「前 と同じような症状が出ているけど、2回目だからたいしたことはないだろう」「今は症状が落ちついているから、これ以上悪くなることはないはず」と捉えるの は危険です。
うつ病は、再発を繰り返すたびに症状がひどくなるともいわれています。いったん症状が落ちついたからといって、安心してはいけません。その油断が、うつ病を悪化させる原因となるかもしれないのです。
出典:
うつ病と上手につきあうには - うつ病を再発させないために|うつ病~こころとからだ
友達の様子をみて、気をつけていきたいなと感じた次第です。