うつ病の患者さんは、早く治りたい、早く仕事に復帰したいという強い思いを抱くものです。回復を待つこと自体が、患者さんにとっては苦痛といえるかもしれません。
しかし、うつ病の回復には、一般的に時間がかかるものとされています。うつ病の程度や患者さんの置かれている状況によっても異なりますが、風 邪のように「くすりを飲んで熱が下がったら治る」などと回復のプロセスがはっきりと見えるものではありません。大事なのは、それをもどかしく感じてあせら ないことです。うつ病の患者さんの中には、あせって仕事への復帰を急ごうとする人もいますが、こうした無理は禁物です。なぜなら、けがの表面は傷が閉じた ように見えても、その奥が十分治りきっていないときに、ちょっとしたきっかけで傷口が開いてしまうのと同じです。うつ病も、あせって無理すると、治りかけ た病気がよけい悪化してしまうおそれがあります。
あせらずに治療の継続を
うつ病の回復には時間を要するものですが、その間、患者さんはなかなか治らないことにあせったり、自分に自信を失って人生を左右するような決断を下してしまうこともあります。
こうした、のちの人生に大きな影響を及ぼす重要な決定は先送りにしましょう。うつ病になると、どうしても自分に自信を持てなくな り、将来を否定してしまいがちです。うつ病から回復しても同じように考えるのであれば、そのときに判断すればよいことです。治療中には、周囲に気をつかい すぎることなく、治療に専念しましょう。
出典:うつ病と上手につきあうには - あせらずに治療の継続を|うつ病~こころとからだ
決断を迫るのは良くなさそうです。友達と接するときに気をつけたいと思います。