神経伝達物質 その2
現在、神経伝達物質は100種類以上も存在するといわれていて、そのうち約60種類が発見されています。なかでも、うつ病の治療ではセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンという3種類が重要視されています。
これらの神経伝達物質がバランス良くはたらくことにより、脳の機能は健全に保たれるのですが、うつ病では過剰なストレスや過労などが引き金となって、これらの物質が減少して喜怒哀楽のコントロールが出来なくなって起こると考えられています。
神経伝達物質には、情報を受け取る側の受容体にはたらきかけて神経細胞を興奮させるタイプと、抑制させるタイプがあります。うつ病の治療で重視される神経伝達物質のうち、セロトニンは抑制型の神経伝達物質で、ノルアドレナリン、ドパミンは興奮型の神経伝達物質です。
私たちは日常の中で、さまざまなできごとに出会って、これらの神経伝達物質を作り出しているわけですが、ときには偏りが生じ、たと えば興奮型の神経伝達物質が過剰に作り出されると、神経が興奮しすぎて暴走することもあります。健康な状態では神経伝達物質のバランスは保たれ、脳やから だの機能は健全に保たれるのです。
私たちのこころの状態、脳内の神経の状態は毎日、毎時変化しています。うつ病になる仕組みはまだ完全には解明されていませんが、神経伝達物質の中のモノアミン類(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなど)が関わっていると考えられています。
過剰なストレスや過労などが引き金となって、神経伝達物質のうち、セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンの量が減少したり、はたらきが低下してくると、さまざまなうつ病の症状があらわれるのではないかと言われています。
神経伝達物質の分泌バランスが崩れているのでは?というのがうつ病のメカニズムらしいことがわかりました。
その分泌バランスを崩す要因となるのが様々な環境変化に伴う高度のストレスだということもうかがえます。